失敗しないヨガ指導者養成講座選びの秘訣
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数あるヨガ指導者養成講座の中から何を基準にどのコースを選べばよいのか?
ヨガの魅力にどっぷりはまり、ヨガをもっと深く学びたい。ヨガを教えられるようになりたい。このページをご覧になっているあなたは、今そんな思いから必死に自分に合ったヨガのインストラクター養成コースを探し、比較検討しているのではないでしょうか?10年ほど前と比べ、ヨガインストラクター養成コースの数は飛躍的に増えました。数あるヨガ指導者養成コースの中から何を基準にどのコースを選べばいいのか迷ってしまう方も多いはずです。
ヨガの指導者養成コースは高額のものが多く、受講した後で自分に合わなかったことに気づくと、経済的な損失も大きくなってしまいます。そこで、このページでは数あるヨガインストラクター養成コースの中から自分の目的に合ったヨガの指導者養成コースを見極めるためのポイントをご紹介していきたいと思います。ぜひインストラクター養成講座選びの参考にしてください。
1.講師の質
講師はそのトレーニングで学べる内容の深さを左右する最も重要な要素です。同じ“ヨガ”という名前がついていても、身体を重視するヨガ、呼吸を重視するヨガ、精神的側面を重視するヨガなど、ヨガには様々な種類があります。同じようなカリキュラムに見えるトレーニングでも、指導者のスタイルによってその内容は大きく異なるのが実情です。ティーチャートレーニングはそのコースをリードする講師のヨガのエッセンスを学ぶ場です。どのような講師がリードするコースなのかによって、まったく同じようなカリキュラムのコースでも学べる知識や技術の正確さや深さには雲泥の差が生じます。
講師の経歴や資格はもちろんですが、人柄、ヨガのスタイル、アーサナや呼吸法などの技術レベル、知識の深さ、さらにはライフスタイルまでを含めて、その人となりをできる限り調べてみるといいでしょう。著書があれば事前に調べ読んでみることで、その講師のもつヨガに対する知識の深さを知ることができます。その講師がそれなりのヨガの知識と実績があれば業界紙やメディアでも取り上げられているはずですし、著書も出版しているはずです。
また、コースをリードする講師が指導する一般クラスに実際に参加し、そのヨガスタイルが自分に合っているかどうかを自分の目でしっかり確認することもとても重要です。講師がリードする一般クラスにはその講師がリードするトレーニングのエッセンスが詰まっています。もし、コースをリードする講師が一般クラスを開催していなかったり、開催していてもレッスンに生徒が集まっていないようなら、その講師がリードするトレーニングを修了しても多くの生徒を集客するのは難しいでしょう。
コースをリードする講師について詳細に触れられていないコースには気を付けましょう。
講師選びの4つのポイント
- どのようなヨガを学んできたのか、その経歴。講師自身の人生の質が実際に豊かであるかどうか。著書や人柄はどうか。
- アーサナ、解剖学、ヨガ哲学、呼吸法、瞑想法に対する総合的な知識と技術があるかどうか。
- 若々しくエネルギッシュで、年齢よりも老け込んでいないかどうか。自分が理想とする体型であるかどうか。
- 一般向けクラスを開催しているかどうか。一緒にいたいと思えるようなエネルギーを持った生徒が講師の周りに集まっているかどうか。*生徒はその講師の写し鏡です。
2.カリキュラム
次に確認したいのが、養成コースのカリキュラムです。現在開講されているヨガのトレーニングは大きく二種類に分けられます。一つ目は「全米ヨガアライアンス認定」のトレーニング。もう一つは全米ヨガアライアンスの認定を受けていないトレーニングです。「全米ヨガアライアンス」はアメリカで生まれたヨガトレーニングの標準化機構で、認定を受けるためにはアーサナ、解剖学、ヨガ哲学、指導実践などのカリキュラムを規定に沿ってバランスよく行う必要があります。
一方、全米ヨガアライアンスの認定を受けていないトレーニングは特にカリキュラムに規定がないので、極端な場合アーサナのみを学習するトレーニングも存在します。そのトレーニングがバランスよくヨガ指導に必要な知識と技術を学べるトレーニングなのかどうかよく確認してください。
また、全米ヨガアライアンス認定のプログラムも、合宿形式の短期集中型と通学形式の長期型に分けられます。短期集中型は短期間で資格を取得することが可能な反面、大量の知識と技術を一気に修得する必要があるため、受講者の学習能力の高さやある程度の身体能力が要求されます。カリキュラムに宿題や一般クラスへの参加時間数が含まれている場合、実際のトレーニングの時間は短くなってしまうので注意が必要です。
海外に留学してトレーニングを受ける場合は通訳に時間が取られることで、実際のカリキュラムの時間数よりも学べるプログラムの内容が少なくなる傾向性があります。的確なヨガの指導には繊細で正確な日本語の表現が要求されますので、外国人が講師の場合、実際に指導する時に言葉使いに困る可能性があります。
各カリキュラムのメリットとデメリットをしっかり見極めましょう。
カリキュラムの4つのポイント
- 全米ヨガアライアンス認定かどうか *全米ヨガアライアンス認定でない場合、カリキュラムのバランスが取れていない可能性があります
- 受講期間に十分ゆとりがあるかどうか *短期集中の場合、しっかりとした実力を養うことができない可能性があります
- 講師が日本人かどうか *外人講師の場合、通訳に時間が取られ、学習時間が大幅に減少します
- 全米ヨガアライアンス認定のトレーニングの場合、カリキュラムの時間数に一般クラス参加や宿題の時間がどれだけ含まれているか。*含まれている場合、実際の授業時間数は短くなります。
3.アフターフォローの有無
コース修了後、どのようなアフターフォローがあるのかも重要なポイントです。養成コースで学ぶヨガの知識や技術は大変深く、高度なものが多いため、一度授業を受けただけでは理解し切れないことも多いものです。コース修了後も気軽にコースをリードした講師に質問できる環境が整っているかどうか、再受講制度の有無、コース受講者が卒業後もコミュニケーションを取り合っていけるコミュニティがしっかりと形成されているかどうかによって、コース終了後に学んだヨガの知識をどれだけ自分のものとして落とし込めるかどうかが変わってきます。
また、インストラクターとして活躍していくためには、コース終了後も継続的にヨガ哲学や解剖学、呼吸法や瞑想などのヨガの知識と技術を高めていくことが重要です。継続教育や、各種のスキルアップ講座などを通してコース卒業後も継続的にヨガを深めていくための環境がしっかりと整っているかどうかもよくチェックしてください。
アフターフォローの3つのポイント
- 再受講制度の有無。ある場合は有料か無料か。
- 卒業生向けコミュニティサイトの有無、もしくは卒業後の講師やスクールへの連絡手段の有無
- 継続教育やスキルアップ講座などのフォローアップ講座の有無
4.定員
定員の数もトレーニングの質を大きく左右する要素の一つです。主に有名講師がリードする30名以上の大人数のトレーニングでは、授業でわからないことがあっても気軽に質問することは難しくなってしまいます。また講師の目も生徒に行きわたりににくいために、ついていけなくなった生徒がいる場合のフォローアップも難しくなります。
少人数のトレーニングでは、かゆいところに手の届くきめ細やかな指導が可能なのは、ヨガのトレーニングも一緒です。ただ、マンツーマンなど定員が少なすぎるコースでは、逆に受講生同士の横のつながりが生まれにくく、孤独に陥る可能性があるので注意が必要です。定員について記載がない場合、主催者に問い合わせ、確認をするといいでしょう。
定員を見る3つのポイント
- 定員に関する記載があるかどうか。
- 定員が多すぎる(30名以上)と講師の目が行き届かなくなり、質問もしづらくなる。コースについていけなくなる可能性あり。
- 定員が少なすぎる場合(6名以下)、生徒同士の横のつながりが生まれにくく、孤独に陥る可能性がある。定員は8~16名くらいが適当。
5.受講料
トレーニングを受講するうえで受講料を重視する方は多いでしょう。しかし、価格が安いトレーニングにはそれなりの理由があります。講師の質が悪い、アフターフォローがない、カリキュラムの内容がスカスカで実力がつかない、定員が多すぎる・・・など。現在、全米ヨガアライアンスの規定では200時間のうち160時間授業を行えば、残りは宿題などに取り組むことで穴埋めすることができるようになっています。受講料の安いトレーニングではトレーニングの時間が短く、コースを修了しても十分な実力が手に入れられないこともしばしばです。卒業後ヨガクラスをリードするのに苦労し、結局別のトレーニングを受け直したため、倍近い受講料を支払ったというケースもよくあります。価格だけでトレーニングを選ぶのは危険だということを覚えておきましょう。
受講料を見極める3つのポイント
- 受講料が安すぎるトレーニングには注意する(講師の質が悪いなど)。
- カリキュラムの実際の時間数、アフターフォローの有無、定員などを良く調べる。
- 口コミなどでそのスクールの卒業生の声を調べ、価格に見合ったトレーニングなのかどうかを見極める。
6.運営会社
どのような運営会社が主催している指導者養成講座なのかも重要なチェックポイントです。本来、ヨガ講師の育成は、卓越した能力をもつヨガマスターが自ら主催する団体で行うのが習わしでした。しかし、現在はヨガブームに乗じてさまざまな企業がヨガ界に進出し、ティーチャートレーニングを主催するようになりました。中には裏で宗教団体や非社会的組織とつながりのある団体や運営会社も存在します。
運営会社がはっきりしないヨガスタジオやヨガスクールが開講しているティーチャートレーニングは運営会社を表にできない理由がある可能性があります。高額なトレーニングの受講費が非社会的な活動に使われることのないよう、どのような団体が主催しているのトレーニングなのかをしっかりと確認しましょう。
運営会社を見極める4つのポイント
- 運営会社もしくは主催者が全く表記されていないトレーニングは避ける。
- 運営会社が表記されている場合、運営会社の運営母体、代表者、主な取引内容などについて可能な限り調べる。
- 個人が主催しているトレーニングの場合は口コミや卒業生の声を調べる。宗教団体や反社会的な組織と関係がないかどうか調べる。
- なるべく長い年月(最低10年以上)トレーニングを開講し続けている実績がある運営会社を選ぶ。
以上、ヨガの指導者養成講座を受講するのあたってチェックしたいポイントをお伝えしました。いかがでしたでしょうか?このページを読んだ皆さまが自分にぴったりのヨガインストラクター養成講座を見つけ、日本中に正しいヨガの叡智を広げていけるようになることを心から応援しています。