継続的なストレスは交感神経の働きを促進し、身体に過剰な負荷を与えます。交感神経優位な状態は、過呼吸、心機能の亢進、高血圧、高血糖、消化器官への血流の抑制などの現象を引き起こし、これが長く続くと、身体の細胞は破壊され、免疫機能を大幅に低下させてしまうのです。
ストレスを避けるには、ネガティブな思考を止め、物事をポジティブに捉える練習をすることが重要です。放っておくと人間の意識はネガティブな対象に向けられてしまいがちです。これは私たちの祖先のうち、いち早くネガティブな対象に目を向け、危険を察知することができた者だけが生き残れたからであるという説があります。確かに危険を察知することは重要ですが、あまりにネガティブな対象に目を向け続けることは、逆に免疫力を下げて、自分自身の寿命を縮めてしまうことにつながりません。
どんな物事にもプラスの側面とマイナスの側面があります。マイナスの側面に向けられていた意識をプラスの側面に向けかえることで、ストレスは消え、私たちは身体の恒常性と正常な免疫機能を取り戻すことができるのです。
リラヨガが拠り所とする根本経典『ヨガ・スートラ』と『バガヴァッド・ギーター』に記されたヨガ哲学の教えには過酷な環境下においていかにポジティブに物事を捉えていけばいいのかについて2000年以上にわたり受け継がれてきた賢者たちの智慧が満載されています。ヨガ哲学の教えを正しく理解することでどんな闇の中にも光の側面があることを見出すことができるようになることでしょう。