今から約2000年前に成立されたとされるヨガの根本経典、
バガヴァッドギーターには
私たちの人生をより豊かに健やかにするたくさんの教えを古代ヨーガの賢者たちが記しています。
その中に『卑小なる心の弱さを捨て、立ち上がれ』という一説があります。
この一説はどんな困難も乗り越え、立ち上がりましょうという意味です。
私たちの多くは人生の中で新しい挑戦や望まぬ出来事が目の前に差し出された時
どうしても不安や失敗、結果を気にして行動をやめてしまうことがあります。
しかしそんな時こそ、
結果という執着を手放し、自分の安全圏を飛び越え、挑戦し続けることで
経験値が積み重なり、許容範囲が広がり、可能性が大きく広がっていくはずです。
例えば小さい頃自転車の練習をするとき
補助輪が付いていたところから初めて補助を外した時
とてもバランス感覚が必要だったり、たくさん転んだり、怪我をする可能性もあります。
そこで失敗を恐れて諦めてしまうのか
もしくは何度転んでも立ち上がり練習し続けることで
少しずつ後ろで支えていた大人の手が離れ、自分で運転できるようになり
いつしか自分でいろんな地に自転車を使っていけるようになり、
いろんな景色を観にいくことができます。
ここで私の実体験のお話をさせていただきます。
私は今年の6月下旬初めてインドへ行ってきました。
私自身よく、周りの人にノリがいいねと言われたりチャレンジすること自体好きなのですが
インドだけは勇気がもてず行ったことがありませんでした。
まずインドのイメージは詐欺師が多い、ガンジス川は大腸菌の何十倍の菌がウヨウヨしている、絶対お腹壊すなどなど…
調べているとネガティブな情報をたくさん見たり聞いたりしていたので
行ってみたいけど行けない国の1つでした。
そんな中で今回リラヨガのインド8日間の旅があったのでこれは行かなければ!と
思い、思い切って申し込みました。
インド旅3日目にガンジス川に沐浴するというプランがあり、
自由参加と記載はあったのですがせっかくなら沐浴してみたいなと思い
周りに話してみると家族も、そして友人にも、
ノリがいいから調子乗って絶対に入るな!お腹壊すよ!
と耳が痛くなる程言われながら
いざ3日目ガンジス川を訪れると
五感の全てが刺激的でした。
鼻をツンと刺すような匂いや、ジリジリとするような熱気、
目の前に広がる光景は大勢の現地の方々や
大柄な男性が沐浴している様子、すごい川の流れを逆方向にクロールしている人などもいて
初めてみる光景と感覚に圧倒されました。
ガンジス川に入りたい。でもお腹壊したくない、怖い…
といろんな心配や不安で立ち尽くしていると
後ろから果敢にガンジス川に飛び込んでいく女性がいました。
その方は同じツアーの参加者の方で、果敢に飛び込み、
とても気持ちよさそうに沐浴されている姿を見て
『あ、私も入りたい!』
と心から思いました。
そしてガンジス川が、この目の前の現実が私に対して
『卑小なる心の弱さを捨て、困難を乗り越えて、新しい経験をしなさい!新屋敷!』
と言われているような気がして
気がついたら飛び込んでました。
ガンジス川は沐浴の仕方があり、3回頭まで川に潜り
水を手で掬い上げ空に向かって仰ぐのですが
なんと、3回頭まで潜る時に吸う吐くを間違え、
少しガンジス川を飲んでしまいました。
潜っているときはただただ気持ちよく、全力でガンジス川を浴びていたのですが
ガンジス川から上がった時
喉の奥、舌がピリピリとし始め、しばらくガンジス川が喉の奥にゴロゴロといる感覚がありました。
これはまずいかも、と思ったのですが
結果としてすぐにその感覚は消え、お腹を壊すこともなく、なんなら旅中の悩みだった便秘も治り本当にあの時入っていてよかったなと心から思いました。
あの時ガンジス川に入っていなかったらおそらく私はずっと心残りだったと思います。
しかしあの時いろんな困難を乗り越えて、
自分の安全圏を飛び越えることで新たな経験ができて、
許容範囲が広がり、逞しくなれました。
今ならガンジス川のワクチンのおかげでどんな風邪も引かない気がしています笑
皆さんの目の前に
もし新しい挑戦や、望まぬ出来事が目の前に差し出された時、
さまざまな困難があると思います。
しかしそんな時こそ
結果を手放して自分の安全圏から飛び立ってみましょう。
そうすることで新たな経験値が積み重なり、
許容範囲が広がって、大きな可能性が広がっていくはずです。
まるで鳥籠から飛び立ち、翼を大きく広げ、大空を羽ばたく小鳥たちのように。
私たちも自分の安全圏という籠から飛び立ち、そして翼を大きく広げ、
人生という大空を自由に羽ばたいていきましょう!