ヨガインストラクター

金児つぐみ

キャリアサマリー

金児つぐみ

1997年生まれ。東京都出身。幼い頃から踊ることが好きで幼少期は新体操に打ち込む。小学生の時に観たミュージカルに感動したことをきっかけに、高校は演劇の学べる学校に入学。高校3年時、運動量と食事量のバランスが崩れ半年で10キロの体重減少により体調を崩す。体調不良をきっかけに食と健康に興味を持ち、大学では栄養学を専攻し管理栄養士を目指す。大学生になり運動不足解消の為ヨガを始める。ヨガを始めたことで、食事量が増え体重がもとに戻り、体調不良が改善。

自身が健康になった経験から、もっとヨガについて学びたいと思いリラヨガと出会う。管理栄養士の国家試験の勉強をする傍ら、リラヨガに通いRYT200を修了。大学卒業後は管理栄養士として食を通して健康をサポート。しかし食からのアプローチには限界があり、ヨガと掛け合わせることでより健康で日常生活が豊かになると思い、ヨガインストラクターに転職。現在は公民館を借りて、地域の子育て中のママさんや高校生にレッスンを開催。

趣味は料理、食べ歩き、山登り、散歩。

《保有資格等》
・全米ヨガアライアンス200時間ティーチャートレーニング(ヨガエバンジェリスト・コース)修了

メッセージ

「ヨガを始める前の私は、自分をコントロールすることが苦手で家族や身近な人に当たってしまうことや無理をして体調を崩してしまうことがありました。また新しいことに取り組んだ時、上手くいかないと「自分にはできない。」と諦めてしまいがちでした。リラヨガと出会い、身体を鍛えヨガ哲学を日常生活に取り入れたことで少しづつではありますが自身をコントロールすることができるようになりました。その結果人間関係がうまくいき始め、体調崩すことも減り、以前と変わらない日常の中にも幸せ感じることが増えました。そして新しいことに挑戦し、失敗したとしても得るものがあり、挑戦をしたという経験が自分の人生を豊かにしてくれると気づきました。

目の前に差し出された世界には意味があり、その世界に身を委ね飛び込んでみると少し前の自分には見えなかった景色に出会えることがあります。皆様と一緒に新たな挑戦ができることを心から楽しみにしています!」

金児つぐみ先生のヨガ哲学小話

今から約2000年前に成立されたとされるヨーガの根本経典の1つに『ヨーガ・スートラ』というものがあります。この『ヨーガ・スートラ』の中には私たちがより豊かに幸せに暮らすためのヒントが沢山散りばめられています。

本日はその中から「イーシュヴァラ・プラニダーナ」という教えをご紹介します。
イーシュヴァラという言葉は、一般に神様と訳されますが、ヨーガにおける神様というのは「目の前に差し出されるありのままの世界」と言い換える事ができます。
プラニダーナという言葉は「献身」を意味する言葉です。
そのため「イーシュヴァラ・プラニダーナ」とは「目の前に差し出されるありのままの世界をそのままありがたく受け入れ、身を捧げていきなさい」という教えになります。

私たちは望む現実が目の前に差し出されている時は、素直に神様に感謝する事ができますが、自分の望まない現実が差し出されると「神も仏もあるものか」と途端に悪態をついて目の前の現実を拒絶したくなります。
しかし、自分の望まない現実が目の前に現れた時、ただ拒絶するのではなく、その現実の背後に隠されている意味を探してみると、その一見望まない現実は光に満ちた世界へ辿り着くために重要なステップであることに気づくことができるかもしれません。
たとえ自分が望まない出来事が起こったとしてもその出来事の背景には何かしら自分が気づいていない深い意味が込められているのです。

例えば小さな子供にとって嫌いな野菜を食べることは望まないことだと思います。しかし健康に生きていくためには嫌いな野菜を食べることが必要なので、その子供の親は子供に嫌いな野菜を食べさせようとします。

このように神様はいつも私たちがベストな状態で成長していくために、最適な出来事を差し出してくれているのかもしれません、たとえ現実が自分の望む方向と反対の方向へ向かっているように思えても、思い切って目の前の世界の流れに身を任せてみると、その先に思いもしないような新しい人生の扉が開けるはずです。

私も以前はイーシュヴァラ・プラニダーナの教えが守れていない事がありました。
私は高校で演劇について学んでいました。
その学校では舞台に立つという経験だけでなく、舞台に立つ人を支える裏方のお仕事についても経験することができました。
私は入学する前から広報のお仕事がしてみたいと思っていましたが、1番やりたくなかった大道具のお仕事を任されることになりました。

中学生の時、技術の授業で木材を工具を使って加工し、小さな棚を造る課題がありました。初めてノコギリを使って木材を切ると、思っていた以上に力が必要で大変な作業にやる気を失いました。しかし授業なので一生懸命に木材を切りました。なんとか切断することができましたが、切り口が歪んでいました。そして組み立ててみると右に傾いた棚ができました。あれほど頑張ったのにうまくできなかったことが残念で、もう工具は触りたくないと思っていました。

一生工具なんて触らないだろうと思っていたにも関わらず、大道具に任命されてしまい、これは大変だと思いました。
しかし、もう決まった事だったので大道具の仕事をやってみることにしました。

ある日、先輩方がノコギリの使い方を教えてくれる機会がありました。
教わった通りにやってみましたが、やはり上手くきれなくて、これから3年間どうなるのだろうという不安でたまらなくなりました。私は広報がやりたかったのにと思いながら、険しい顔で木材を切っていると1人の先輩が話しかけてくれました。
その先輩はもっと力を抜いてみてとアドバイスをくれました。
言われた通りに力を抜くと驚く事がありました。簡単に木材を切ることができたのです。
切り口を見てみると上手な人が切ったみたいにとても真っ直ぐで、先輩に褒めてもらう事ができました。そこからは大道具の仕事に少しづつ前向きになり、できないことにも繰り返し挑戦したことで、3年生の終わりにはプロの大道具の先生に褒めていただけるほど技術を向上させる事ができました。

そこで培った大道具の技術は一人暮らしを始める際、家具を組み立てることに役立ちました。全ての家具を自分1人で家具を組み立てたことによって、ただの家具ではなく思い入れのある家具に変わり大事にする事ができました。そして私を大道具に任命してくれた先輩や、工具の使い方を指導してくれた先輩に感謝する事ができました。
この経験から自分が望まない現実だからといって逃げるのではなく、目の前に差し出された出来事に身を任せてみることで、できないと思っていたことができるようになり自身の人生を豊かにしてくれると気づくことができました。

みなさんも望まない現実に出会った時、拒絶するのではなく、思い切って目の前の世界の流れに身を任せてみると、その先に今は思いもしない新しい人生の扉が開けるかもしれません。
今日のレッスンでは目の前に差し出された望まない現実にも身を委ねていく準備を始めていきましょう。

望まない格上の選手との試合にも、勝利のために立ち向かうアスリートのように、自分の望まない出来事が目の前に差し出されたとしても拒むことなく世界に身を委ねていく準備を始めていきましょう。

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