このアーサナが学べるクラス: RYT200 ヨガアドバンス・コース
エーカ・パーダ・ラジャ・カポタ・アーサナⅠ(一本足の鳩の王様のポーズⅠ)
エーカ・パーダ・ラジャ・カポタ・アーサナⅠ(一本足の鳩の王様のポーズⅠ)動画解説
アーサナ名の解説
エーカ:一
パーダ:足
ラージャ:王
カポタ:鳩
詳細な解説
今回はヨガのポーズのイメージとして使われることも多いエーカ・パーダ・ラジャ・カポタ・アーサナⅠ(一本足の鳩の王様のポーズ)を取り上げます。このアーサナもリラヨガのクラスで毎回人気の高いアーサナです。エーカ・パーダ・ラジャ・カポタ・アーサナⅠは非常に深い後屈(バックベンド)のポーズです。
後屈と聞くと背中を反らせるというイメージがあるかもしれませんが、このポーズで実際にフォーカスしていきたいのは背中ではなく身体の前側です。身体の前面が開放されたとき、自然と後屈は深まっていくのです。そういう意味で後屈(バックベンド)とは前開(フォワード・オープニング)の姿勢であると言い換えることが出来るかもしれません。
後屈を行うときは最初のうちどうしても腰椎だけで身体を反らせがちです。腰椎は脊柱の中でも非常に前後にフレキシブルな部分ですが、腰椎だけで身体を反らそうとすると必ずポーズの後に痛みが発生します。後屈を行うと腰が痛くなるという方は、腰椎だけで反ろうとしすぎているのです。正しく後屈を深めていくために必要なのは腰だけではなく、股関節と肩を十分に開いていくことです。
特に股関節前面の腸腰筋(大腰筋と腸骨筋)を十分にストレッチすることが後屈を行う上で大きなポイントになります。腸腰筋は体幹部を支える非常に重要な筋肉ですが、この腸腰筋が萎縮すると腰椎が前方にひっぱられ、腰痛の原因にもなってしまいます。非常に大きな筋肉なので時間をかけてゆっくりストレッチしていく必要がありますが、ストレッチを続けていくと股関節周辺にそれまで感じたことのない解放感が広がるはずです。また同時に肩周りの筋をほぐしていくことも後屈においては非常に重要です。両腕を頭の上に挙げた肩関節の大きな屈曲の状態を作り出すためには三角筋の後部と広背筋のストレッチが必要不可欠です。
人間は大きな喜びを感じたときに自然と後屈の姿勢になります(サッカー選手がゴールを決めたときの姿勢を思い浮かべてください)。身体の前部を開くことは目の前に差し出された現実を全身で受け止め、迎えいれることを意味しているのです。そしてこの後屈の姿勢は、二足歩行を行う人間だけが手に入れた特別な姿勢です(当然ながら四速歩行を行っている動物は”後屈”ができません)。私は人間だけがこのように他の動物には決して真似ることのできない深い喜びを表現する姿勢を手に入れたことに、自然の神秘を感じずにはいられません。そしてなぜか後屈の姿勢は女性が行うほうが男性が行うよりも圧倒的に美しい。ここにも何か深い意味が隠されていそうです・・・。
特に股関節前面の腸腰筋(大腰筋と腸骨筋)を十分にストレッチすることが後屈を行う上で大きなポイントになります。腸腰筋は体幹部を支える非常に重要な筋肉ですが、この腸腰筋が萎縮すると腰椎が前方にひっぱられ、腰痛の原因にもなってしまいます。非常に大きな筋肉なので時間をかけてゆっくりストレッチしていく必要がありますが、ストレッチを続けていくと股関節周辺にそれまで感じたことのない解放感が広がるはずです。また同時に肩周りの筋をほぐしていくことも後屈においては非常に重要です。両腕を頭の上に挙げた肩関節の大きな屈曲の状態を作り出すためには三角筋の後部と広背筋のストレッチが必要不可欠です。
人間は大きな喜びを感じたときに自然と後屈の姿勢になります(サッカー選手がゴールを決めたときの姿勢を思い浮かべてください)。身体の前部を開くことは目の前に差し出された現実を全身で受け止め、迎えいれることを意味しているのです。そしてこの後屈の姿勢は、二足歩行を行う人間だけが手に入れた特別な姿勢です(当然ながら四速歩行を行っている動物は”後屈”ができません)。私は人間だけがこのように他の動物には決して真似ることのできない深い喜びを表現する姿勢を手に入れたことに、自然の神秘を感じずにはいられません。そしてなぜか後屈の姿勢は女性が行うほうが男性が行うよりも圧倒的に美しい。ここにも何か深い意味が隠されていそうです・・・。
行い方
準備のポーズ
ポーズを行う前にまず準備のポーズで十分に身体を温めましょう。ここに掲載したアーサナを行う前にスーリャ・ナマスカーラ(太陽礼拝)とアドー・ムカ・シュワーナ・アーサナ(ダウンワード・フェイシング・ドッグ)、ハイランジ、ヴィーラバドラアーサナⅠ、ダヌール・アーサナ(弓のポーズ)を行うことをお勧めします。ダヌール・アーサナは背中側の筋を収縮させることで生じる相反性神経反射(神経の反射作用)によって身体の前部の筋を弛緩させる作用が強く、深い後屈を行う前に行うと非常に効果的です。
アンジャネーヤ・アーサナ(三日月のポーズ)
腰の重みを利用して後ろに引いた足の腸腰筋をストレッチすることができます。後ろ足の甲を下ろし、親指の付け根の辺りにしっかりと重心を乗せます。後ろ足の腿の付け根は内旋を意識的に強めてください。この股関節の内旋が腰への負荷を弱める働きをします。前足は親指の付け根を踏み込みます。吐く息と共に尾骨を落とし、恥骨をすくい上げ、吸う息と共に胸を引き上げ、三角筋の内側を後方に開きながら両腕を後方へ伸ばしていきましょう。
アンジャネーヤ・アーサナⅡ
アンジャネーヤ・アーサナから後ろ足の脛をたて、腕で足の甲を引き寄せます。腸腰筋を更にストレッチしながら、大腿四頭筋にも強いストレッチを加えることができます。慣れないうちは無理に腿の付け根まで引き寄せる必要はありません。アンジャネーヤ・アーサナ同様後ろ足の股関節はしっかりと内旋を強める意識を保ちます。
ウルドワ・ダヌール・アーサナ(上向きの弓のポーズ)
身体の前面を大きく解放するのに非常に効果的なポーズです。両足裏の親指の付け根と内かかとをしっかり押し出すことで、ひざが外に開き、腿が外旋するのを防ぎます。みぞおちを前方に押し出しながら両肩の内側(三角筋前部)を脛の方へ回旋させていきます(肩関節の外旋)。
十分に身体が温まり、準備が出来たら土台を築きます。前足は膝を折り、脛を横に倒してかかとお押し出しつま先を返します。後ろ足はアンジャネーヤ・アーサナ同様まっすぐ後方に伸ばし足の甲の親指の付け根にしっかりと重心を乗せます。この後ろ足の意識が後ろ足の股関節の内旋をサポートし、腰部への負荷を軽減してくれます。呼吸を深めながら、吸う息と共に胸を引き上げ肩を後方に引き、吐く息と共に尾骨の先端を両腿の間にすくい入れ恥骨を引き上げていきます。下腹部は終始引き締め続けましょう。
後ろの脛を立て足の甲にヨガ・ストラップを巻きつけます。両手でストラップの端をつかんだら、深い呼吸を続けながら、吸う息で胸を引き上げながら、少しずつストラップを手繰っていきます。また、吐く息と共に尾骨を腿の間にすくい入れ恥骨を引き上げながら、骨盤を後傾させていきます。急がず、深い呼吸を保ち続けるのがポイントです。両手が足の甲に届くまではあごは引き続けましょう。
完成形では両手で後ろ足の甲を持ち、最後の最後であごをそらせます。やはり女性が行ったほうが圧倒的に美しい。見苦しくてすみません(苦笑)。完成形にはいっても深い呼吸を続けることを忘れないでください。少しでも腰に痛みや違和感があればすぐにポーズから戻りましょう。
ポイント
- 事前に腸腰筋と肩関節のストレッチを十分に行っておく。
- 後ろ足の股関節は終始内旋を意識し続ける(股関節の外旋が強まると腰を痛める原因となる)。
- 深い呼吸(ウジャイ呼吸)を土台を築くところから完成形までしっかりと意識し続ける。