メッセージ
ヨガに出会う前の私は、自分のことを愛せず、追い詰めるなか過食症になってしまったり、精神を上手くコントロールする事が出来ずに、すぐイライラとしてその感情を家族にぶつけたり、大切な人達を傷つける事が多かったです。ヨガを学ぶことで、一番気付いたのが自分の【呼吸】に目を向けること。それまでの自分の呼吸はどれだけ乱れていたんだろう、目の前の事に焦っていたんだろう、と思い今一度自分を見つめ直すきっかけになりました。
心と体は繋がっているので、どちらかのバランスが崩れてると必ず連動してきます。 レッスンでは体の調子を整えるのはもちろんですが、呼吸にも丁寧に意識を向け、自分の内面から一度リセットして整える。そんな時間に出来ればと思います。 オーガニック美容やアーユルヴェーダも大好きなので、ぜひ興味のある方語りましょう♪
みなさまにお会いできるのを楽しみにしています。
高橋春留奈先生のヨガ哲学小話
今から約2000年前に成立されたといわれるヨガの根本経典「バガヴァッド・ギーター」には、古代インドの賢者達の幸せに生きるための智慧が記されています。その中にこんな一節があります。
「自ら自己を高めるべきである、自己を沈めてはならぬ。自己こそ自己の友であり自己こそ自己の敵である。」
“自ら自己を高める”というのは、自分を成長させること、物事との繋がりを増やすことを示します。この自分を「成長」させ、新たなつながりを手に入れるためには新しい行動を起こし、上手くいくこともあれば、失敗をすることもある中でさまざまな「経験」を積む必要があります。
ですがここでひとつ弊害が生じます…!
それは、人と言うのはどうしても自分が経験したことがないことに対していろんな不安を抱き、失敗を恐れ自分の慣れ親しんだ環境から抜け出せない傾向があることです。まだ行動も起こしてないのに想像と不安だけで行動をやめてしまう…それというのは自分の可能性を奪ってしまう、つまり“自己が敵”になる瞬間でもあるのです。
そこから、不安や恐怖心を思い切って振り払い一歩前に出る勇気をもつこと。そして新しい経験を積み重ねた先に自己の成長や人生の可能性を広げていくことにも繋がる、つまり自分次第で“自己は友”にもなっていくのです。
例えば、自転車も一番最初に乗り始めた頃は不安でなかなか補助輪を外すことが出来ずになかなか次のステップに進めない時間がきっと誰にでもあったかと思います。その中で、ある日を境に勇気を出して補助輪を外し練習を続けた結果、いつしか何の不安もなく当たり前のように自転車に乗れる“今”があると思います。
自分の目標であったり、やりたいことを叶えていくためには時には強い気持ちをもち、まだ自分が経験したことのないこと未知の世界にも勇気をもって足を踏み入れて経験を積んでいくことで人生の可能性が広がっていき、最後には自分自身の大きな成長へと繋がっていくのです。
私にもありました。数年前、中居正広さんが司会を務める「金スマ」を観ていた時のことです。番組内で社交ダンスの大会にお笑い芸人のキンタロー。さんが出場する特集が組まれていて、ダンスがキレッキレでとても素敵だなと思ったのと同時に、近くに社交ダンスのスタジオがあったので私も体験レッスンに行ってみることにしました。
レッスン場に着くと、テレビで観ていたようなダンスを踊る生徒さんたちが目に入ってきて、私も更に習いたい気持ちになりました。
そして先生に金スマの社交ダンス大会に憧れて来ましたと伝えたところ、
「アマチュア向けの大会が年に何度かあるからよかったら出てみますか?」と言われ、せっかくはじめるなら目標があった方がやる気が出る!と思い、アマチュア向けなら初心者の方も多いとのことで挑戦をしてみることにしました。
練習をはじめた3ヶ月後が大会だったので、それまで出来る限りの練習を重ねました。
ですが、あの社交ダンス独特のキレの良い動きを習得するのはもちろんそんな容易ではありませんでした。練習の中で重心が安定していないので何度も転んだり、慣れないヒールも履くので靴づれもしていて絆創膏だらけになりました。またお互い慣れない相手で練習をするのでパートナーとの関係もあまり良いものではなく、今思うと私のその自信なさが相手にも伝わってしまっていたのかなと思います。
途中で正直何度も、「なんて無謀な挑戦をはじめてしまったのだろう…」とも思い、今ならまだ辞退できるかな?とかなり弱気になっていました。
だけど、ここで諦めてしまったら今までの練習時間も熱心に教えてくださった先生の気持ちも裏切ってしまうし、何よりそんな自分は良くないなと、今はキツイけど最後までやり遂げようと自分を鼓舞しあらためて練習を大会まで続けました。
そして大会当日。
会場に着くとテレビで観ていたかのような華やかな衣装に身を包んだ選手たち…そして溢れんばかりの熱気が漂い、初めての目の前の光景に私の緊張もピークに達していました。
緊張状態にあるとどうしても不安な気持ちが心を過ります。
でもそこで、ここまで一生懸命に練習を重ねてきたし、今はただ自分を信じて最後まで楽しんで踊りきろうと胸に手を当てて深呼吸をしました。
そして自分の番号が呼ばれ、たくさんの出場者がいるステージの方へ歩いていき、練習を重ねてきた5分間のダンスを全力で踊り切りました。
踊り終えた後、やり切った達成感と転倒もなく無事終えれた安堵感がありました。
それだけでも挑戦してよかったなと感じていましたが、そのあとで表彰の時間がきて、、なんと驚くことに3位に入賞することができ表彰をされトロフィーを頂くことが出来ました。
これは本当に想像をしていなかったのですごく嬉しい出来事でした。
もし、あの練習が苦しかった時に諦めてしまっていたら、そして出場前に目の前の緊張に負けてしまっていたら、、この想像もしていなかった結果は手に入らなかったはずです。
たくさん練習を重ね経験を積む中で、だんだんと自信へと変わり最後まで自分のことを信じることが出来ました。
人生の中で自分にとって難しいことや、大きな壁が立ちはだかる時はきっとこれからもあると思います。ですが、そこで挑戦をやめてしまえば目の前の現実は変わらず自分の成長も変化がないままです。目新しいことでも少し勇気を出してそこから一歩足を踏み込んでみる事で自分が想像にもしていなかった素晴らしい景色が広がっていくかもしれません。そんな瞬間をこの人生でたくさん増やしていきましょう。